2011年7月2日土曜日

日常的にできる放射線対策: 食品調理の工夫3

前回、野菜や魚の酢漬けが有効だと述べましたが、酢のような酸性物質で効果があるなら、逆に重曹のようなアルカリ性物質でも効果があるのでは?と思いつきました。そこで、ちょっと調べてみたら、やはり、重曹でも効果があるみたいです。

食品調理でよく使われる重曹(食品用タンサン)は、炭酸水素ナトリウムNaHCO3というアルカリ性物質で、これの水溶液にはナトリウムイオンと炭酸水素イオンが含まれています。したがって、セシウム含有食品を重曹水溶液に浸すと、セシウムイオンは炭酸水素イオンにくっつくことで、食品中のセシウムCsイオンは重曹のナトリウムNaイオンに置き換わって、除かれやすくなると思われます。
(化学式で簡単に書くと、Cs-食品 + NaHCO3 → Na-食品 + CsHCO3)

特に山菜類を重曹水溶液でゆでるとアク抜きできますし、豆類を重曹水溶液でゆでると柔らかくなり色が鮮やかになります。したがって、セシウム除去という意味だけでなく、様々な調理効果がありますのでお勧めです。

ちなみに、緑色豆類を重曹水溶液でゆでると色が鮮やかになるのは、緑色成分(葉緑素)中のマグネシウムMgイオンが重曹のナトリウムNaイオンに置き換わるからと言われています。






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