2011年7月7日木曜日

日常的にできる放射線対策: 体外への排出2

食物繊維の一つであるペクチンが、放射性物質の体外への排出に有効であると先に述べました。少し補足すると、食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があり、ペクチンは水溶性食物繊維です(水に溶けやすい性質で、便を軟らかくする働きがあります)。

では、他の水溶性食物繊維でも効果あるのでは?と思いつきました。そこで、ちょっと調べてみたら、水溶性食物繊維の一つであるアルギン酸も放射性物質の体外への排出に有効である事がわかりました。消化管内に取り込まれた放射性ストロンチウムの体外排出に関する研究が多数行われ、人への実験でも顕著な効果が認められています。例えば、アルギン酸ナトリウムを摂取してからストロンチウムを飲むと、体内残留率が1/8に激減すると報告されています。これまでの所、放射性ストロンチウムの検出は報道されていないみたいですが、これは体内に入ると骨にたまりやすいというやっかいな性質があります。しかし、アルギン酸を日常的に摂取しておくことで、ストロンチウムの体内取り込みを低減させられる可能性がありますので、予防策としてお勧めできます。セシウムの除去率ははっきりしませんでしたが、効果はあると思います。

アルギン酸は、わかめなどのヌルヌルした粘り成分で、これがペクチンと同様に、セシウム等のイオン性物質を餅のように絡め取って体外へ排出しやすい状態にしてくれるのだと思います。わかめ以外に、昆布やひじきなどに多く含まれています。

2 件のコメント:

  1. 夏は、ぬるぬるネバネバ食品食べる機会が
    増えるので、ちょうどよいですね♪♪

    タウンでも、ショートバージョンで
    教えてもらえたら、嬉しい知識ですね

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  2. 基本的に、ヌルヌルネバネバした食品はペクチンやアルギン酸が含まれると考えて良さそうです。食品科学が専門ではなかったですが、食品成分はみな化学物質なので、グルメ好きの化学者にとっては大変面白い分野だと気づきました(笑)

    ブログに書くまでもない短い知識は、タウンやツイッターでつぶやいてもいいですね。

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