2011年6月6日月曜日

セシウムを吸収しやすい水産物

セシウムの化学的対策として、カリウム摂取以外にもう一つ思い浮かびました。これについてはもう少し情報が集まってからコメントします。今回はこれ以外に気になっていたことを述べることにします。

先に、農産物が土壌からセシウムを吸い込み、収穫時に実などの食べられる部分に移る比率(移行係数)を紹介しましたが、新茶でセシウムが検出されるほど土壌が汚染されているのであれば、川や湖も汚染されているのではないかと危惧していました。
そうしたら、やはり福島の川や湖でとれた淡水魚(ワカサギ、アユやヤマメ)から、基準値(500Bq/kg)を超えたセシウムが検出されたらしいです。ニュースによると、主に620~990Bq/kgで新茶の時と同様に深刻なレベルではないですが、中には2900Bq/kgと高濃度で検出されたアユもあったみたいです。

淡水魚は海水魚より体内にナトリウムを取り込みやすいのが原因の一つといわれています。ナトリウムもカリウムと同様にセシウムと化学的性質が似ている(いわゆる同族元素)ので、茶葉の新芽の時と同様に、セシウムを体内にため込んだと思われます。
さらに、海は広く海流などもあって希釈されやすいですが、川や湖などは海に比べると小さく閉じた環境なので蓄積されやすいみたいです。
最も気になるのは原発から約90キロも離れた湖でも基準値を超えたセシウムが検出されたという事実です。距離にかかわらず、特に新茶の時に基準値越えした場所を中心に、関東一帯の川や湖を広範囲にわたって調べる必要があるのではないかと思います。